Beethoven String Quartet c-moll Op.18-4
第三楽章(Menuetto Allegretto )
ファーストヴァイオリン
事故 | 推定原因とコメント | |
全体 | こける | トリオは難物です。三連音符が延々と続きます。ファーストヴァイオリンの役割はオブリガートです。Vn2,Va,Vcで交互に歌われるゆったりしたメロディーを縫い取るように修飾します。
不幸にもニ連音符を弾いてしまった場合には、どこから弾きなおすか?どのように?の二つが差し迫った問題です。どこから?は直感的につかめますが、逆弓で突っ込んでしまったらまたご不幸が続きます。延々と続く三連音符への対策は弓使いをしっかり書いておくことです。 余談になりますが、シューベルトのOp.161の一楽章は24小節にわたり143個の三連音符が続きます。速く、しかも非常に高い音と跳躍が多いのです。ここがさらりと弾けるのはプロの証だと思います。 |
14-15 | 決まらない | cresc.をしながら、三連音符でAs音までゆき、そして皆様に合図をしてからsfpをつけてフェルマータを演奏しなさい。と書いてあります。ヴィブラートは必須です。これを簡単だと言う人はあまりいないでしょう。でもやるべきことが明確ですから練習すれば思ったように決まるものです。 |
発送記号の落とし穴
事故 | 推定原因とコメント |
17-29 | 見逃す | 17小節にcresc.があります。これに対応するdecresc.は29小節にあります。sfが三つ中間にあるので気がつかないことが多いのです。 この長いフレーズの頂点は27小節当りです。したがって25小節のVa,Vcの下降音型はcresc.の頂点に達する直前の力のある音でなくてはなりません。 |