目次に

Mozart String Quartet K158 in F

私の好きな曲です。実に丹念につくられており青年モーツァルトの力作であり、弦楽四重奏という編成の能力に気づいていく過程を示しているような気がします。慣れてしまえば事故の確率は低いと思います。2楽章で少し苦労するかもしれません。

ファーストヴァイオリン

1楽章 Allegro

小節数 事故 推定原因とコメント 楽譜
全体   落とし穴は有りませんが冒頭の動機は上げ弓でも下げ弓でもきれいに弾けないと苦労します。 k158-1-5

2楽章 Andante,un poco Allegretto

小節数 事故 推定原因とコメント 楽譜
全体   色々なリズムが出てくるので全体のテンポが揺れないようにするのはファーストヴァイオリンの仕事になると思います。  
4-6 落とし穴 この部分はややこしく不安定です。7小節に入るまでは安心できません。5小節は誰がメロディなのか分らなくなります。 K158-2-4


K158-2-4

3楽章 Tempo di Minuetto

小節数 事故 推定原因とコメント 楽譜
全体

 

事故が起こる楽章ではありません。

セカンドヴァイオリン

1楽章 Allegro

小節数 事故 推定原因とコメント 楽譜
5-8 ソロ テーマをファーストとセカンドで弾き分けます。優雅に、しなやかに、律動感にあふれて、、難しいです。 k158-1-5
53 ソロ 36小節から53小節は熟達したモーツァルトならば省略したような気がします。53小節からは首題のモティーフを用いた展開が始まります。セカンドヴァイオリンはそのきっかけを演奏します。気分をかえてしっかり弾きましょう。 K158-1-53

K158-1-5

K158-1-53

2楽章 Andante,un poco Allegretto

小節数 事故 推定原因とコメント 楽譜
全体   美しい楽章です。3連音符などの刻みをVaとぴったり合わせるのには神経を使います。  
27 危ない ここは冒頭とちがって、Vn1がシンコペーションでついてきます。一緒になったら間違いです。 K158-2-27


K158-2-27

3楽章 Tempo di Minuetto

小節数 事故 推定原因とコメント 楽譜
全体

 

事故が起こる楽章ではありません。下記の譜に示すようにドット、スラーは厳密に演奏しましょう。 K158-3-44


K158-3-44

ヴィオラ

1楽章 Allegro

小節数 事故 推定原因とコメント 楽譜
20-27 ソロ ここはソロなんです。パート譜だけをさらったのでは絶対にわかりません。皆さんと合奏して始めて気がつきます。私は訳がわからずに落ちてしまいました。 k158-1-20
74 変だ 74小節の重音はベーレンライター版やブライトコフ版ではG音の単音です。ここはピアノですし単音がよいと思いました。
ボーッとしていると70も入り損ねます。
K158-1-1

k158-1-20

 

2楽章 Andante,un poco Allegretto

小節数 事故 推定原因とコメント 楽譜
全体 テンポ 不思議な魅力がある楽章ですが、落とし穴も随所にあります。  
5-6 落ちる 5小節のリズムは自信をもって弾くことです。そして何とかできたと喜んだとたんに本当の落とし穴が6小節にあります。倍テンポになってしまいます。ここはチェロともども落ちるかもしれません。じっくりとクレッシェンドをEnjoyする感じで良いのです。ベーレンライター版やブライトコフ版はここにクレッシェンドをつけていませんが、このクレッシェンドはきわめて自然だと思います。 K158-2-5
24 音程 23小節から25小節まで臨時記号が沢山ついています。冷静になれば単にホ短調を弾いているだけです。でも低音でのこのような和声は響かせにくく音程にヴィオラは責任をもつべきでしょう。 K158-2-24
42 大丈夫? 何でもないところです。順番に入れば良いのですが、数えたりしていると、ふっと落ちてしまうかも知れません。小さな落とし穴? K158-2-42

K158-2-5

K158-2-24

K158-2-42

3楽章 Tempo di Minuetto

小節数 事故 推定原因とコメント 楽譜
32-34

ソロ

パート譜では読みきれませんが、ここはヴィオラだけのソロです。ほかに全く音はありません。突然やれといわれても困りますね。さらっておきましょう。 K158-3-32

 

K158-3-32

チェロ

1楽章 Allegro

小節数 事故 推定原因とコメント 楽譜
全体

リズム

16分音符はそんなには速くありません。優雅に弾くのです。事故はまず起こらない楽章です。 K158-1-1

 

K158-1-1

2楽章 Andante,un poco Allegretto

小節数 事故 推定原因とコメント 楽譜
全体 テンポ 遅すぎないように、遅くならないように。  
落ちた うっかりしていて半分の長さになってしまった。 K158-2-1
31 あぶない 倍の速さで弾きそう。(32小節に入って初めて気がつく) K158-2-2

 

K158-2-1(5-6小節)

K158-2-2(31-32小節)

3楽章 Tempo di Minuetto

小節数 事故 推定原因とコメント 楽譜
75

音程

こんなところでDesをはずしてはいけない。と分りながらどのポジションで取ろうか、ヴィブラートが、と迷っているうちにはずれました。ここはのがしてはならない。(Des Durへの転調を決定する音です)