Mozart String Quartet K159
お返しをしなければならないファーストヴァイオリンがいたら、「一寸手慣らしにこの曲をやりませんか?」ともちかけたいような曲です。その他のパートは楽勝です。2楽章は激しい楽章ですが、弦楽合奏の響です。重奏の良さを出し切れないところが少し残念です。終楽章はアンコールに演奏したい曲です。
ファーストヴァイオリン
1楽章 Andante grazioso
小節数 | 事故 | 推定原因とコメント | 楽譜 |
全体 | 落とし穴だらけの楽章です。リズムが複雑なのでバラバラになりそうです。優雅に弾ければなかなか良い曲です。A線の開放弦が使いにくいフレーズが多いので工夫がいります。 | ||
9 | 落ちる | ボーっとしていると弾く前に落ちます。スコアをよくみてください。セカンドヴァイオリンが歌い終わる前にファーストが入ります。テーマを良く見ますと4小節の第3拍から6小節の第2拍までは挿入されたものです。本来ならば10小節で完結するテーマです。この挿入をとれば8小節の正規構造が浮かび上がります。(ただし、ここでファーストが入ったのでは面白くありません。1小節前から導入するところが天才的です。そして伴奏が刻みにかわることも。)こんなややこしい説明は別としても、とにかくこのテーマはややこしいのです。のんびりした感じにだまされて自分の順番を待っていると置き去りにされます。 | K159-1-1 |
17 | 落ちる | 練習番号Aが17小節です。かなり間違いやすいリズムです。初見では落ちそうです。ここにあるクレッシェンドは重要です。 因みに、18小節に有る16分音符+32分音符のリズムは3連音符ならないようにみんなで注意しましょう。 |
K159-1-17 |
52 | また落ちる | 再現部でまたしても落ちます。今度は7小節を休んで入ります。 もう、、、しっかり数えることにしましょう。 |
K159-1-52 |
K159-1-1
K159-1-17
K159-1-52
2楽章 Allegro
小節数 | 事故 | 推定原因とコメント | 楽譜 |
全体 | どこにも問題はありません。元気を取り戻せます。 | ||
3楽章 Rondo Allegro grazioso
小節数 | 事故 | 推定原因とコメント | 楽譜 |
全体 | Graziosoを絵に描いたようなかわいいテーマです。問題になりそうな落とし穴はどこにもありません。 | ||
33 | 少し難しい | 練習番号Bのところはきれいに弾きたいところです。38−38小節はセカンド、ヴィオラも3連音符になるのでごちゃごちゃしないようにしましょう。 | K159-3-33 |
K159-3-33
セカンドヴァイオリン
1楽章 Andante grazioso
小節数 | 事故 | 推定原因とコメント | 楽譜 |
1 | テンポ | 付点付きの音符がきれいに弾けるテンポで入ることが大事です。このテーマを魅力的に弾くのはなかなか難しいです。 | K159-1-1 |
30 | 正確に | 正確なリズムで弾きましょう。3連音符ではありません。 | K159-1-30 |
K159-1-1
K159-1-30
2楽章 Allegro
小節数 | 事故 | 推定原因とコメント | 楽譜 |
全体 | どこにも問題はありません。 | ||
152 | 一工夫 | ここは3rd以外では上手く弾けません。ファーストに対抗してしっかりしたフォルテが必要です。 | K159-2-152 |
3楽章 Rondo Allegro grazioso
小節数 | 事故 | 推定原因とコメント | 楽譜 |
1-8 | 腕の見せ所 | Graziosoになるかどうかはセカンドにかかっています。ここはソロと考えるのが自然です。 | K159-3-1 |
33 | 少し難しい | 練習番号Bのところは特に難しくはありません。35小節も慌てなければ大丈夫です。しっかり音を出しましょう。 | K159-3-33 |
K159-3-1
K159-3-33
ヴィオラ
1楽章 Andante grazioso
小節数 | 事故 | 推定原因とコメント | 楽譜 |
全体 | ファーストは随分苦しみそうですが、ヴィオラは楽勝です。 | ||
1-4 | Andante graziosoで始めてください。早くなると全体をぶち壊します。のびのびとソロを楽しんでください。これは伴奏ではありません。 | K159-1-1 | |
30 | チェロと一緒です。リズムを正確に、そしてフォルテで。 | K159-1-30 |
K159-1-1
K159-1-30
2楽章 Allegro
小節数 | 事故 | 推定原因とコメント | 楽譜 |
全体 | どこにも問題はありません。 | ||
43 | 一工夫 | ご覧のとおり、43小節からのヴィオラはチェロと対抗するようにかかれています。このようなところでは、ファースト、セカンドががんばるよりもヴィオラ、チェロが盛り上げて行くほうが効果があります。チェロに負けない音量を出すと全体の響がガラリと変わります。パート譜からだけでは読めません。 | K159-2-42 |
K159-2-42
3楽章 Rondo Allegro grazioso
小節数 | 事故 | 推定原因とコメント | 楽譜 |
1-8 | 腕の見せ所 | ここのヴィオラはデリケートで美しいですね。センス良くお願いします。 | K159-3-1 |
K159-3-1
チェロ
1楽章 Andante grazioso
小節数 | 事故 | 推定原因とコメント | 楽譜 |
全体 | ファーストは随分苦しみそうですが、チェロは楽勝です。何箇所かクレッシェンドがありますが、この曲の重要な特長なので注意してください。確実な音程で弾きましょう。 |
2楽章 Allegro
小節数 | 事故 | 推定原因とコメント | 楽譜 |
全体 | どこにも問題はありません。易しすぎてものたりません。弦楽四重奏的な楽譜ではないのです。 |
3楽章 Rondo Allegro grazioso
小節数 | 事故 | 推定原因とコメント | 楽譜 |
全体 | 何事も起こりません。 強いて言えば81小節の当りの音程でしょうか。油断しなければ大丈夫です。 | K159-3-81 |